アブラハム
イサク
ヤコブ
ヨセフ
4人の族長に与えられた約束の全て
70年間の補習
バビロン
アブラハムは、イスラエル民族(ユダヤ人の祖先)の“お父さん”のような存在です。神様(聖書で語られる唯一の神)がアブラハムに「あなたとあなたの子孫を特別に祝福し、たくさんの人々が生まれる大きな国をつくります」と約束しました。この約束は「契約(けいやく)」と呼ばれます。
神様はアブラハムをとても信頼していました。アブラハムも神様を信じて従ったため、彼は「信仰の模範(お手本)」として、後の時代でも尊敬されています。たとえば、キリスト教、ユダヤ教、イスラム教の3つの宗教で、アブラハムはとても大切な人物とされています。
イサクはアブラハムの息子で、神様の約束が次の世代に引き継がれる大事な存在です。イサクの人生で特に有名な話は、父アブラハムが神様に試される場面です。
ある日、神様はアブラハムに「イサクをわたしに捧げなさい」と命じました。これはとても厳しい試練でしたが、アブラハムは神様を信じて従いました。しかし、実際にはイサクを殺さず、神様は「あなたの信仰は本物だ」と認めて、代わりに動物を捧げさせました。この話は、アブラハムとイサクの信仰と神様の愛を示しています。
ヤコブはイサクの息子で、後に「イスラエル」という名前を神様から与えられます。この名前が、イスラエル民族(ユダヤ人)の由来となっています。
ヤコブには12人の息子がいて、それぞれがイスラエル民族の「12の部族(ぶぞく)」の祖先となりました。たとえば、「ユダ族」「レビ族」などと呼ばれる部族です。ヤコブは神様と深い関係を築き、イスラエル民族の歴史において非常に重要な人物です。
ヨセフはヤコブの息子の一人で、兄弟の中でも特別な存在です。彼は兄たちに嫉妬されて、奴隷としてエジプトに売られてしまいます。しかし、神様の助けでエジプトで成功し、後には国の重要な役職(宰相)にまで上りつめます。
ヨセフの物語の中で特に大事なのは、「赦し(ゆるし)」と「神様の計画」です。ヨセフは兄たちにひどいことをされましたが、後に兄たちを赦し、「すべては神様の計画だった」と言いました。この話は、人間の困難や苦しみの中にも神様の導きがあることを教えてくれます。